成績保証制度とは
最近の個別指導塾のキャッチフレーズに「成績保証制度」というのがあります。
「１学期・２学期の間に入塾時のテストの点から〇〇点以上げることを保証します。」 「上がらなければ３学期目の授業料は免除します。」
という宣伝文句です。
広告としては、魅力的なキャッチフレーズだとは思いますが、それをチラシに大きく書いて“宣伝材料”にすることにはちょっと疑問に思うことがあります。
「成績保証制度」と言っても、よく見てみると、その条件として、「成績保証の科目は、１科目で週２回受講」しなければならないとか、一学期・二学期の中間・期末テストで、“一回でも”テストの点数が上がれば成績保証を達成したと見なす、など、ちょっと「 まやかし 」みたいなものが感じられるからです。
塾としては、生徒の成績を上げるために、１科目で週２回受けてもらいたい、というのが本音です。そうすると、ヘタな講師が教えても成績を上げられる確率が高まるからです。
ただ、中学生の場合は、ふつう英語と数学、２科目を受講というのが一般的ですから、英語も、数学も「成績保証」を受けようとすると、その費用もそれぞれ２倍になります。チラシを見ただけでは、こういう事情は書かれていません。
それに、最初の一回だけ、成績が上がっても、その次のテストで下がってしまえば、成績が上がったことにはならないですが、１学期・２学期の３～４回の定期テストで〝１回〝でも基準の点をクリアすれば、成績保証を達成した、ということにされます。
一回だけ良い点をとっても、それを二回目、三回目と、定着させることができなければ、むしろそれは失敗なのではないでしょうか。成績保証制度というのでであれば、そういう場合にこそ、三学期目の授業料を免除すべきではないかと思います。
「成績保証制度」をキャッチフレーズにする塾も、成績保証の基準をクリアできず、３学期目の授業料を免除した生徒が何人出たかを〝公表〟しているところはありません。
ただ、いろいろな塾があって、成績保証制度の内容も、それぞれ違うと思いますので、塾のチラシを見るだけでなく、その要件をよく確かめられることをおすすめします。
(上智スクール柴又教室 指導風景)
